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2010年2月24日水曜日

職探し、図書館がお助け コーナー設置、司書も積極助言

職探し、図書館がお助け コーナー設置、司書も積極助言
2月24日(水) 17時45分配信 朝日新聞

 長引く不況の中、職探しなどの支援に乗り出す公立図書館が目立ち始めた。司書が資料探しだけでなく、就職活動の相談にものる試みが広がっている。  大阪市立中央図書館(大阪市西区)。「就活関係の本はどこ」「履歴書はどうやって書けばいい?」。不況とともに、こんな相談が司書に寄せられている。「どんな仕事につきたいのですか」などと要望を聞き、参考になる資料や本を紹介。手軽に参加できる無料の労働相談会や就活セミナーも教えている。  同館には2年ほど前から、失業者らしき人が増えた。平日の昼間に長時間、あてもなく座っているスーツ姿の男性が目立つようになった。  もともと、1日に40人近くのホームレスが居場所を求めて訪れ、仕事をなくし野宿を強いられる現状を訴えていた。手助けできないかと、司書が支援団体を紹介したり、医療、生活保護の情報をのせたガイド本などをカウンターに置いたりしていた。  1月、「働くこと」に関する本約500冊を1カ所に集めた。就職や起業のマニュアル本、労働法規、企業小説、自己啓発本、カリスマ経営者の自伝と多種多彩。すぐに貸し出され、棚が空っぽになるほどの好評だという。高橋俊郎・利用サービス担当課長は「仕事を見つけることはできないが、力になれることは多い」と話す。  福岡県の小郡市立図書館は昨年末、新聞・雑誌の閲覧コーナーの一角に「おしごとチャレンジ&サポート情報コーナー」を新設した。  1番の人気は「求人広告つづり」。「新聞の折り込みを見たいっちゃけど」という求職中の60代女性の一言がきっかけになり、つくった。今まで捨てていた折り込みの求人広告をとじこんだだけのファイルだが、子育て中の主婦からリタイア組まで幅広い層に好評だ。主婦の平田浩子さん(47)は「ハローワークに行くのは尻込みしてしまうのでありがたい」と、熱心に広告をチェックしていた。  有効求人倍率が0.49倍(昨年12月)と中国地方で最も低い鳥取県。県立図書館(鳥取市)の司書も相談に積極的に対応する。  「突然、勤め先をクビになった。どうすればいいか」  「中小企業労働相談所の○○さんが詳しい。今から電話を入れましょうか」と答えるなど、たらいまわしにならない配慮をしているという。  資格・検定試験の問題集の購入、貸し出しにも踏み切った。問題集は答えを書き込まれたら役に立たなくなるため、ほとんどの図書館ではそろえていないが、「困っている人がいるなら」と買い増した。過去問題集や対策本は、ホームヘルパー、危険物取扱者やボイラー技士など約70資格250冊に上る。  1月下旬には、社会保険労務士を招いた初の労働相談会を開催。小林隆志・支援協力課長は「仕事や生活にかかわる情報にも強い図書館だと発信したい」と話す。  横浜市中央図書館(横浜市西区)でも、資格試験の過去問題集をそろえる。派遣切りや、内定取り消しをめぐる問い合わせが来館者から多く寄せられているため、法律や制度の情報も充実させている。  文部科学省は就職や生活支援などの図書館の取り組みを「海援隊プロジェクト」と名付け、図書館同士の連携やハローワークとの協力を促している。同プロジェクトには大阪市立中央や小郡市立、鳥取県立を含む全国15館が参加している。(高木智子)

Posted via web from のほほん正念場

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